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パスタ・ワールド・チャンピオンシップ 2018

日本予選大会

“パスタ界のワールドカップ”開幕
能登の新星、平田明珠シェフが日本代表に決定


日本予選ファイナリスト 中央3人(左から)川崎大輔シェフ、日本代表となった平田明珠シェフ、浅賀直斗シェフ 審査員 右:2017年日本代表でファイナリストとなった弓削啓太氏(「SALONE2007」料理長)、右から2人目:2016年日本代表でファイナリストの宮本義隆氏(「ICARO Miyamoto」オーナーシェフ)、左:バリラ ジャパン 堀込玲、左から2人目:第1回大会で本選に出場され、見事世界チャンピオンに輝いたレストランコンサルタントの山田剛嗣氏

初の実技審査を導入し、情熱と緊張に揺れた最終選考会

今年で7年目を数える「パスタ・ワールド・チャンピオンシップ2018」。今年、バリラ ジャパンでは、日本代表シェフを決定する予選選考に、これまでの書類選考に加えて、初の実技審査を取り入れました。

「パスタ・ワールド・チャンピオンシップ」(以下、PWC)は、イタリア食文化の継承を目的として、2012年よりバリラとアカデミアバリラが共催で開催しているパスタ料理の国際競技会で、毎年、「ワールドパスタデー」のある10月に開催されます。今では“パスタ界のワールドカップ”とも称されるPWCは、各国の若手イタリアンシェフたちが世界の檜舞台で活躍するための登竜門にもなっています。また、昨年から出場資格を「満35歳以下、イタリアンレストランでの実務経験3年以上」と定め、より若手の支援・育成への注力を表明しています。


左上:川崎大輔シェフ、左下:浅賀直斗シェフ、右:平田明珠シェフ

去る6月、日本予選最終選考会の会場に集結したのは、「Villa della Pace(ヴィラ・デラ・パーチェ)」(石川県七尾市)のオーナーシェフ平田明珠(ひらた・めいじゅ)氏、「Biodinamico(ビオディナミコ)」(東京・渋谷)のスーシェフ浅賀直斗(あさか・なおと)氏、「Ca’del Viale(カ・デル・ヴィアーレ)」(京都)のスーシェフ川崎大輔氏の3名のファイナリストたちです。

最終選考会では、30分間で作り切る、オリジナルレシピの実技デモンストレーションに加えて、パスタへの情熱をかけたプレゼンテーションを英語またはイタリア語で行うという、まさに本選さながらの緊張感でした。

地元を愛するシェフならではの「Eat Positive」

白熱した最終選考会の結果、みごと日本代表に選定されたのは、Villa della Paceの平田明珠シェフです。

平田シェフのレシピは、「Spaghetti alla Carbonara con Gamberetti(甘エビのカルボナーラ)」。現在、拠点を石川県に移している平田シェフならではのアイデアで、能登半島の地元漁師から買い付けた甘エビを隠し味に、バリラパスタ独特の小麦の風味を充分に生かしたカルボナーラです。


定番のカルボナーラも平田シェフの手にかかれば甘エビとピンクペッパーで鮮やかにアレンジ

本選では、調理済みの素材は一切持ち込めず、30分以内ですべての調理を終えるという厳格な規定がありますが、日本予選でも同じ規定を採用しました。「ブロード(出汁)の持ち込めなかったので、限られた時間でどうやってソースの旨味を引き出すかが課題でした」と平田シェフ。そこで、短時間でも味が引き出せる素材を探し始め、地元の乾物店で干し甘エビに出会ったそうです。

干し甘エビは、頭から尻尾までを余すところなく乾燥させて仕上げており、その食材は、規格外となってしまう甘エビや、刺身に加工する際に出る殻や頭などを材料にしており、食材ロスにも貢献している石川県の特産品です。

「能登産の干し甘エビでひいた出汁は、他の海産物に比べても、旨味が凝縮して臭みがなかったのが決め手となりました。印象的な小麦の香りを持つバリラのパスタを活かせる、と確信しました」と、平田シェフは当時を振り返ります。


干し甘エビの出汁でパスタを煮ることで、甘エビのうま味を封じ込めた。

PWCの今年のテーマは、「Eat Positive」。平田シェフは、見た目に美しく、もちろんおいしく、そして健康でであることの喜びも含めた「Eat Positive」を、さらに、もう一歩解釈を進めて、生産者や環境にまで配慮した食のあり方を表現したかったのだと語ります。

平田シェフは10月24日、25日の2日間、イタリア・ミラノで開催される本選へ出場します。世界各国の若手シェフ18名とともに、わずか一席のチャンピオンの座をかけて、技、味、プレゼンテーションを通してパスタへの情熱を競い合います。

「能登の里山、里海など、能登の自然そのものを、僕らしいパスタで魅せていきたい」と平田シェフ。世界を舞台にした平田シェフの活躍に、ますます期待が高まります。

平田明珠(ひらた・めいじゅ)

Villa della Pace オーナーシェフ

1986年東京都生まれ。2009年にイタリアンレストランdella Casa(閉店)に勤めたことをきっかけに、本格的にイタリアンの道へ。2012年よりBiodinamico、CICADA、Fresh Seafood Bistro Saru(いずれも東京)にて経験を積む。その頃から、休日は地方の生産者の元を訪れるうちに、地方での開業を目指すようになり、2016年に石川県七尾市へ移住し、Villa della Paceをオープン。生産者と料理人を結ぶ「能登F-Fネットワーク」理事として、能登の生産者とともに地域の産業活性化プロジェクトにも取り組んでいる。

Villa della Pace(ヴィラ・デラ・パーチェ)は、平田シェフが能登の海の幸、山の幸に惚れ込み、素材の旨味を最大限に引き出したイタリアンレストラン。「Pace」はイタリア語で平和を意味し、能登のゆったりとした時間を感じてもらいたいとの思いからつけた店名という。

http://villadellapace-nanao.com/

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